伊藤耕介のホームページ京都大学 防災研究所 大気・水研究グループ 気候変動適応研究センター 暴風雨・極端気象研究領域 |
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NEWS
-2024/7/1 改組により,京都大学 防災研究所 気候変動適応研究センター 暴風雨・極端気象研究領域に所属することになりました.
-2023/4/5 「三次元的な藤原効果」に関する論文が受理されました。[web]
-2023/4/1 京都大学防災研究所に着任しました。
極端大気現象の理解の深化と予測精度向上を目指しています
我々は日々の天気に多かれ少なかれ影響を受けており、台風や集中豪雨に代表される顕著な大気現象は、人間の社会に甚大な被害をもたらします。私は、まだ誰も知らない大気現象の仕組みを探しだし、天気予報の精度を向上させることを目指しています。
一般の天気予報には、大気の状態を数式で表現し、それをプログラミングを通じて計算できるようにした「数値シミュレーションモデル」を使います。また、現実的な予報を行うためには、観測データの情報をもとに、より数値シミュレーションモデルの性能を引き出す「データ同化」の技術も欠かすことはできません。
かつては大型計算機を使わないと、数値天気予報はできませんでしたが、近年では、数値シミュレーションモデルが無償で配布されるようになり、また、大学の研究室にある計算機やパソコンの演算性能向上に伴って、誰でも現実的な予報実験が行える時代となってきました。ところが、まだまだ、不完全なところは山ほどあり、ちょっとしたアイデアが、大きな予報精度向上につながることもあります。
極端大気現象の天気予報は非常にやりがいのある研究分野です。人生最大級の自己満足、あるいは、防災・減災に直接つながる研究に興味のある方は、ぜひ、声をかけてください。
研究室配属を控えている学生さんへ
学部で卒業される方も大学院に進学される方もいるでしょうが、「自分が研究したいこと」に出会い、充実した研究室時代を送ることは、今後の長い人生において貴重な経験になることでしょう。ただし、「自分が研究したいこと」に出会うのは、容易なことではありません。大学での勉強、実習、読書、バイト、サークル活動、旅などを通じて、多くのことに触れ、気象学に限らず、ぜひ、自分の興味の向く分野を探して下さい。教員として、ささやかながらそのお手伝いができれば嬉しく思います。
数値モデルを用いたシミュレーションはもちろんですが、気象学に関するデータ解析や紙と鉛筆で勝負する理論研究など、気象・数値予報に興味を持つ学生さんを分野・手法を問わず受け入れたいと考えています。研究テーマは、本人の興味が持て具体的に研究が進められる対象に、相談しながら徐々に決めていきます。
数学や物理が得意であればそれに越したことはありませんが、研究室受け入れ可能人員に余裕がある限りは、数学、物理、プログラミングが苦手でも構いません。僕もどちらかといえば苦手でした。でも、研究を、自分に嘘やごまかしを使うことなく、人に納得してもらえる形あるものとして、修士論文や博士論文などにまとめるためには、どうしても一定の勉強を避けて通ることはできません。願わくは、みなさんの興味がその苦労を難なく乗り越えるものでありますように。
何か聞きたいことがあれば、可能な限り対応したいと思います。遠慮なく研究室を訪問してきてください。